■鹿児島と山形の交流、いま再び(後編)
前篇より続く http://mai196.blog65.fc2.com/blog-entry-25.html
(2010/12/23執筆)
■鹿児島おはら祭と山形花笠まつり
両県には郷土を代表する民謡を中心に練り踊る市民参加型の祭りがあります。 昭和24年(1949年)に、市制施行60周年を記念して始まった【鹿児島おはらまつり】は、例年11月2・3日に開催され、南国鹿児島の秋を彩るお祭りとして、また南九州を代表するお祭りとして定着しています。 約2万人の踊り手が、鹿児島を代表する民謡「おはら節」・「鹿児島ハンヤ節」・「渋谷音頭」にあわせて練り踊る「総踊り」を中心に、躍動感あふれるダンス「オハラ21」、多くの子供達で賑わう「You遊広場」など、市民参加のいろいろな催しが繰り広げられ賑わっています。
【山形花笠まつり】は、 昭和38年(1963年)、山形県、山形市、山形新聞社、山形商工会議所などが中心となり、蔵王の観光開発とPRを目的に開催された「蔵王夏まつり」のイベントの一つ「花笠音頭パレード」が発展したもので、昭和40年(1965年)からは単独の『山形花笠まつり』として行うようになりました。そして、平成5年(1993年)からは、まつりの事務局も山形新聞社から山形商工会議所に移り、より市民参加型のまつりへの変革を目指しています。
例年、8月5・6・7日、山形市内のメインストリートで山形の夏を彩る、また東北を代表する夏まつりの一つとして全国的に親しまれており、今では3日間の人出も100万人超という大きなお祭りとなっています。
■鹿児島の老舗百貨店/山形屋のルーツは山形商人 鹿児島市の中心市街地に、今年で創業260年の歴史を誇る百貨店【山形屋(やまかたや)】があります。
山形屋の創業は、江戸時代の宝暦元年(1751年)、山形県の庄内地方で生れた呉服商人・源衛門が紅花の取引を始めた時にさかのぼります。当時、源衛門は紅花の取引のほかに呉服太物、古着類を扱い、山形と京都・大阪の問屋を往来していましたが、薩摩藩の「商人招致政策」を知って、新天地での商売に夢を膨らませて安政元年(1772年)に【山形屋】の名で呉服太物の店舗を薩摩に出店したのでした。
山形屋のマークは社章の「まる岩」を山形県花の紅花で囲むようにデザインされています。
以来、「信用第一」「顧客本位」「あくまでも堅実に」を社是として、ふるさとのデパートとして多くのお客様に愛され親しまれ、百貨店冬の時代と言われて久しい今なお、鹿児島市内唯一の百貨店として地元にしっかりと根付いています。創業260年を迎えた山形屋は今、【いつの時代も「新しい」という山形屋の伝統】をさらに前進させるべく、山形屋グループのトップ企業として地域社会の発展にも幅広く取り組んでいます。
上述の「商人誘致政策」や世界の中の日本をいち早く見つめ西洋文化・技術を取り入れた「薩摩藩主・島津斉彬の近代化政策」に見られるような、鹿児島県人に古くから脈々と流れる【積極進取のバイタリティ】の精神こそが、明治維新を成し遂げ、日本の近代化へと導いたと言えましょう。七福神の育さんの鹿児島県人としての誇りもここにあるのです。
山形屋HP http://www.yamakataya.co.jp/kaisya/index.htm
◆関連グループの百貨店・スーパー
鹿児島県内⇒●川内山形屋 ●国分山形屋 ●山形屋ストア
宮崎県内 ⇒●宮崎山形屋 ●日南山形屋
■素朴で心ふれあうお国ことば【よもやま話】
◆鹿児島県出身者は方言ですぐわかる
初対面の人のし七福神の育さんの出身地の方言は「がごんま弁(鹿児島弁)」。鹿児島弁でも、九州最南端の西に位置する薩摩地方と東に位置する大隅地方で二ュワンスの違いがありますが鹿児島県人なら理解できる程度の違いです。
鹿児島弁は、中央の言葉とは全く異なる言葉を使うことで情報の漏れを防ぎ、幕府の隠密の侵入を難しくしたり、他国人を言葉で聞き分けるといったことを企図して、薩摩藩が意図的に自国の言葉を作ったという説があります。
確かに、七福神の育さんは、初対面の人でも、言葉だけで鹿児島県出身者かどうか95%わかりますし、名前を聞けば鹿児島のどの地方の出身か大体わかります。スナックでも、隣で飲んでいるの人の言葉を聞いていると鹿児島県人かどうかかわかるので、「おはんな、かごんまん、どこな(あなたは鹿児島の何処出身ですか?)】と声をかけると、「あたや、せんで、ごわんど(私は川内出身です)」と握手を求められ、すぐに打ち解け話が弾みます。こんな具合で、同県人同士、仕事でも助けられることが多いんです。かごんま弁のお陰ですよね。
◆山形鉄道の方言での車窓案内が人気
山形鉄道では、山形弁で車窓の景色案内を行っており人気だそうです。山形鉄道の話によると、「名所がないので地元の言葉でしゃべっているだけ。お客さんが面白がって喜んでくれる」とか。
地方の時代が叫ばれる中、今、日本各地でお国言葉が復権し、観光にも一役買っているようです。青森の津軽鉄道の乗務員さんは車窓案内のほか方言でお客さんの話相手も務め、宮城交通では東京・大阪から仙台方面に向かう高速夜行バスでは仙台便の放送をこの秋から始められたとか新聞でしりました。
わが故郷川内を走る【肥薩おれんじ鉄道】でもこんな取り組みをしたら、薩摩の旅もほのぼの楽しさが増すと思いますが・・・。そういえば、先月乗った、京都/嵯峨野~亀岡を往復走る保津川トロッコ列車には、途中の駅から天狗の格好をした人が乗りこんできて乗客に語りかけ、乗客と一緒に記念写真にも応じていました。無料で。子供も大人も
大喝采でしたよ。
■静岡、山口、青森・・・と広がる鹿児島県の他県交流 山形県との交流のほかに、最近の鹿児島県は、九州新幹線の3月12日全線開通を前に他県との地域交流を積極的に進めています。
鹿児島と静岡は【お茶やウナギの産地、遠洋漁業の基地(枕崎と焼津)、富士山と開聞岳(薩摩富士)とのつながり】、山口は【薩長同盟の明治維新つながり】、青森は【九州最南端と本州最北端の2000キロの新幹線つながり】で、観光と産業の地域活性化に向けた県同士の交流が進んできています。その話は、またの機会に譲ることにします。
■この情報は、山形テレビ大阪支社の三浦支社長からの情報をもとに調べたものをまとめてみました。ありがとうございました。
◆山形のこと知りたいなら山形テレビ【YTSゴジダス】
月曜~金曜 午後4:53~午後6:55
山形県内の話題を伝える地域密着報道人気番組です。
http://www.yts.co.jp/02/index.html
写真は鹿児島・山形の県市関連HP及び山形屋HPより掲載しました。
(鹿児島・山口・福岡応援団 / 地域交流飛翔会 / 新留育郎)
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