■「味・塩こしょう」おいしさの秘密
ロングヒット商品【ダイショーの味・塩こしょう】
■愛されて42年。今や食卓の定番
日本の伝統的な調味料と言えば醤油・味噌。それに匹敵する調合調味料が1968年に福岡の地で誕生している。
「ひと振り3役」でおなじみの、今や食卓の定番、ダイショーの「味・塩こしょう」。
塩とこしょうと調味料を独自の製法でバランスよくブレンドして、最後のひと振りまで均一なおいしさを保ち、焼き肉、焼き鳥、バーベキュー、野菜炒め、チャーハン、ハンバーグ等々…いろいろな料理の下味付け、仕上げに重宝がられている万能調味料。
SB食品やハウス食品を含め大小の食品メーカーが類似商品を発売しているが、こちらは「味付塩こしょう」。「味・塩こしょう」はダイショーの商標登録商品なのだ。(1993年商標登録)
■金澤俊輔氏と「味・塩こしょう」の出会い
◆味・塩こしょうの誕生秘話
金澤俊輔氏は「ダイショー」の創業者。当初、九州大学のキャンパスのある箱崎(福岡市)で奥様と小さな焼き肉店を営んでいた俊輔氏。お店は奥様に任せ、自分でブレンドした自慢の秘伝のたれを瓶詰めし、リアカーに積んで、お肉屋さんや焼き肉屋さんに売り歩いていました。(現在も販売しているダイショー焼き肉のたれ【焼き肉一番】のルーツはここにありました)
◆味塩こしょうを海外にも広めたい…が夢
ある日、金澤氏に、「俺が作った味・塩こしょうを海外にも広げたいんだが・・・」と持ちかけられた七福神の育さんは、「海外に輸出するとなると、すぐにコピー商品が出回りますよ」と答える。
「俺もそう思って今まで輸出には慎重だった。しかし、よく考えてみると、32年たった今でも、俺の味・塩こしょうを超えるものは出てこなかった。いろんなメーカーが俺のまねをしてきたが、国内の大手メーカーでも俺の味・塩こしょうには勝てなかった。まして、海外の業者が俺より上等の商品を作れるはずがない。今こそ、長年の夢を実現する時だ!!」と言って、海外事業(輸出)展開を決断されたのを思い出します。
以後、金澤氏の作った味・塩こしょうは、ソウル、上海、香港、ロスアンゼルスから、アジア、北米、欧州・・・と広まって、世界の人々にも愛されはじめています。
金澤氏の眠る福岡郊外にあるお墓を訪れると、「世界にもっと広がれ~、もっと広がれ~」と、ニコッと笑みを浮かべながら、今でも夢を追いかけられている金澤氏の顔が浮かんできます。
◆社会貢献活動にも熱心 ~奨学金で学生を支援~
金澤氏は、「自分の今があるのは、みんなのお陰、社会のお陰」だと、生前、財団法人「金澤記念育英財団」を設立し、多額の自己保有株を寄贈されています。
その配当金で、日本の大学で学んでいる多くの日本人と外国人留学生に奨学金を提供するなど社会貢献活動にも熱心で、その意志は松本洋助社長に引き継がれています。
おいしさで・しあわせをつくる ダイショー
◆代表取締役社長 松本洋助
◆東証二部上場
◆本社: 福岡・東京
◆工場: 福岡第一・第二・茨城
◆味・塩こしょう、鍋スープなど
調合調味料のトップメーカー
◆業績:
(21年3月期) 単独 売上高 約148億 経常利益 約 7.0億
(22年3月期) 連結(予想)売上高 約160億 経常利益 約11.6憶
◆HPはこちら http://www.daisho.co.jp/
(鹿児島・山口・福岡応援団 / 地域交流飛翔会 / 新留育郎)
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