■2020年新年のご挨拶~後編
■世界平和について
一昨年9月に広島駅前にニューオープンした新社屋落成披露パーティーで広島テレビ放送さんを訪れた折、新社屋一階のホールの左側に設置されている「一本の鉛筆の歌碑」「HIROSHIMA AIR CLOCK」に立ちすくみました。そのモニュメントには、広テレさんが取り組まれてきた世界平和への主張が脈々と流れており、伝えたいことに心をこめて切々と語られるK専務さん自らのお話しに平和の尊さがひしひしと伝わってきて胸がジーン。広テレさんのこうした地道な取り組みが、人の心に響き、人を動かし、美空ひばりさんやヨーコ・オノさんをも動かして世界平和の輪を拡げてきたことを知り感銘を受けました。
平和への思いを発信し続けられている広テレさんに深甚なる敬意を表して、「一本の鉛筆の歌碑」「HIROSHIMA AIR CLOCK」と新社屋玄関先に植えられた「被爆桜」を紹介します。尚、写真は、広島広域観光情報サイト「ひろたび」から転写させて頂きました。
■一本の鉛筆の歌碑
昭和49年夏、広テレさんの呼びかけで第一回広島平和音楽祭が開かれ、ひとつの曲が生まれ、広テレさんの骨折りで不世出の国民的歌手で国民栄誉賞の美空ひばりさんが初めて歌った、作詞:松山善三氏、作曲:佐藤勝氏の「一本の鉛筆」の歌碑が新社屋一階ホールのピースコーナーに設置されています。歌碑の文字は市民から寄せられた書体(ピースフォント)が使われ、付属モニターで美空ひばりさんの出演当時の広島平和音楽祭の動画を鑑賞できます。平和へのひたむきな願いが静かに心に滲み込んできました。る反戦
あなたに 聞いてもらいたい あなたに 読んでもらいたい
あなたに 歌ってもらいたい あなたに 信じてもらいたい
一本の鉛筆があれば 私は あなたへの愛を書く
一本の鉛筆があれば 戦争はいやだと 私は書く
あなたに 愛をおくりたい あなたに 夢をおくりたい
あなたに 春をおくりたい あなたに 世界をおくりたい
一枚のザラ紙があれば 私は 子どもが欲しいと書く
一枚のザラ紙があれば あなたを返してと 私は書く
一本の鉛筆があれば 八月六日の朝と書く
一本の鉛筆があれば 人間のいのちと 私は書く
■HIROSHIMA AIR CLOCK
広テレさんの平和への訴えが通じて、2015年、「原爆から立ち直った元気な広島の姿を発信して欲しい」という広島への思いを抱いていた世界のジョン・レノン(ビートルズ)の妻オノ・ヨーコさんが製作した時計がピースコーナーに設置され、広島から世界へ平和のメッセージを発信されています。時計の針は、原爆の投下された、1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分を指したままでした。
■被爆桜 広テレさんは、広島市内(碇神社・広島市中区白島九軒町)で被爆した後、息を吹き返した桜の木から接ぎ木をして育った被爆桜二世の桜の木を新社屋の玄関脇に植樹して、原爆にも負けなかった生命力の強さを広島から世界に発信し、世界の人々に生きる勇気を与えています。春には、見事な花を咲かせて、訪れた人々に世界平和を優しく呼び掛けてかけてくれることでしょう。
2020年の念頭にあたり、世界中が平和でありますように願ってやみません。この広テレさんの取り組みを見て、世界平和のために、飢えに苦しむ世界の子供たちのために、私にも出来ることがあると思い知らされました。2020年は行動の年。微力ながら19さんも、小さなことから行動に移していこうと思っています。
■ご参考までに
広テレさんの平和への取り組みについてご紹介します。(参考:広島テレビホームぺージ/ニュースリリースより)
〜 広島のテレビ局として、「平和」を世界発信〜
2017年、開局55年を迎えた広テレさんは、原子爆弾が広島に投下された8月6日、平和を願うドキュメンタリー番組の英語版を無料配信され、以来、広島のテレビメディアとして、平和を願うメッセージを世界に向け発信されています。その趣旨について、広テレの佐野讓顯社長は2017年7月12日のニュースリリースで次のように語られています。
『広島は被爆地です。72年前の8月6日、一発の原子爆弾により焦土と化し、十数万人の市民が亡くなりました。広島はその惨状を乗り越え、生きる希望を失わず、復興を果たしました。現在は国内外に向け、平和を希求するメッセージを出す都市となっています。広島テレビは、今年開局55年を迎える、テレビ放送局です。広島のメディアとして、被爆の惨状を伝え、復興を記録し、平和を希求する責任を担っています。その情報発信は、やはり国内外に向けて行う必要があると考え、行動し続けています。
2017年、広島テレビは、新しい情報発信の形として、過去に製作した原爆・平和をテーマとしたドキュメンタリーコンテンツの英語版を制作し、アメリカの新聞、ニューヨーク・タイムズに広告掲載をし、広島のメディアとして平和を希求するメッセージを自社WEB上で無料配信します。この広島テレビの「平和を希求する」メッセージは、全世界に共感されるものと信じています』と。
●ちなみに、この時、無料発信された作品は次の通り。
(1)番組名:被爆米兵
捕虜収容所がないとの理由で、原爆投下の目標にされた広島。しかし、被爆死したアメリカ兵捕虜は12人いると言われ、そこには戦争や核兵器の不条理さを表す真実があった。アメリカ兵の遺族が今も抱く複雑な感情や国境を越えた人間愛を被爆米兵の存在を通して伝える。(第12回日本放送文化大賞 準グランプリ受賞)
(2)番組名:いしぶみ
2015年8月 全国放送された戦後70周年特別番組を再編集した劇場公開版。昭和20年8月6日、原爆で命を奪われた旧制広島二中の一年生321人。彼らが最後に残した言葉を、広島出身の女優・綾瀬はるかが読み語る。(監督:是枝裕和/出演:綾瀬はるか・池上彰)
(3)番組名:碑(いしぶみ)
(4)番組名:家路
(5)番組名:チンチン電車と女学生 〜2003・夏・ヒロシマ〜
(6)番組名:消えた街並みからのメッセージ 〜CGでよみがえる8月6日〜
●昨年は、広テレさんがこれまで制作放送されてきた原爆をテーマにした数々のドキュメンタリー作品の中から次の4作品を、Yahoo!JAPANと同社が運営するサイト「未来に残す 戦争の記憶」に提供し、無料にてインターネット配信されています。
(1)「原爆ドーム100年物語−ヒロシマ・未来への警告−」(2015年6月27日放送)
(2)「原爆供養塔の聲(こえ)」(2018年3月31日放送)
(3)「被爆米兵の故郷へ〜オバマとの抱擁から2年〜」(2018年10月7日放送)
(4)「原爆資料館〜ヒロシマを遺す〜」(2019年5月25日放送)
■吉永小百合さんが平和のメッセージを沖縄から発信
19さんは今も昔も「サユリスト」。女優の吉永小百合さんは私の青春時代のあこがれであり女神。二年前、「北の桜守」の映画のトークショーが福岡の西鉄グランドホテルであって聞きに行きましたが、入場から終始、もの凄いオーラを感じてすっかり心酔しました。(小百合さんは19さんと同じ鹿児島に縁があり、お父さんが鹿児島県出身)
吉永小百合さんは詩の朗読を通じ、戦争や核兵器のない世界の実現を訴え続けておられますが、そのサユリさんが、昨日、沖縄で、「平和のために~海とぅ詩とぅ音楽とぅ~」と題して講演され、音楽家・坂本龍一さんの演奏をバックに詩を読み、平和の尊さを訴えたとのニュースをテレビと新聞で知りました。このニュースをテレビやSNS、ラジオ、新聞が取り上げて全世界に平和のメッセージが広がっていくかと思うとドキドキします。やっぱりメディアの力って凄いですね。
こうしたメディアの平和への取り組みは、 前述の広島テレビさんはもとより、広島ホームテレビさんも「広島平和記念式典」を地上波番組で生中継したり、自社の無料動画配信サービス「HOMEぽるぽるTV」で同時配信されるなど、広島地区の各テレビ局でなされており、拍手を送りたいと思います。この平和への思いを次の世代に伝えていくのも私達の使命だと痛感しています。
(2020.1.6追記)前編はこちら⇒
http://mai196.blog65.fc2.com/blog-entry-70.html
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